2010年夏ヨーロッパの旅 3 -外国で初めての水墨画講座ー
JUGEMテーマ:それでも続く日々……の中で。
合気道の講習会のオプションで水墨画の講習会も一日開くことになりました。希望者に午前、午後それぞれ3時間の計6時間、入門編の講座行ないました。
説明ははイタリア語でおこない、彼らは聞く分には大体分かるようで分からないところや質問は、イタリア語の分かるフランス人が訳してくれるということでコミュニケーションをはかりました。
筆や墨の使い方を説明した後、結局簡単な鳥と蟹の絵を描かせることとなりました。体験的な講座を、初めはまじめに考えすぎ、根本的なことから教えようとしたので退屈してしまいました。途中から、こうしてこうするとほら竹になったとか、エビが出来たとかそう言う手品のようなおもしろさを見せると乗って来て、何とか6時間を楽しく乗りきりました。
墨を原液のまま真っ黒に描こうとするひと、塗りつぶすように描くひと、水で画面の墨を薄くのばそうと画仙紙が破れてしまうひと、全く水墨画という概念のないものに、何故という問いに答えを与えながら進もうとすると、どこから手を付けていいのだか、途方もないことになってしまいます。
外国人に教えるのは全く初めてだったので、本番のワークショップ前のいい練習になりました。
それにしても6時間、熱心に取り組むフランス人のまじめさには驚きました。合気道をしているひとたちなので、みんな正座で僕の話を聞いてくれます。日本より日本的な青い目のひとたちに囲まれた、シュールな夢を見たような一日でした。
この記事へのコメントはありません。