2020年阪急展出品作品紹介6
先日阪急うめだ本店美術画廊にて篠原貴之水墨絵画展が開催されました。
今年は残念ながらコロナウィルスの影響から、足を運んでいただくことが難しい状況でした。
そこでお越し頂けなかった方にも、画像だけでもご覧いただければと思い、ブログでも出品作品を順次紹介してゆきたいと思います。
6回目は前回と同様イタリアのラツィオ州の風景を描いた作品からのご紹介。
絵を描く人のために、描いた際意識したポイントも少し添えておきます。
オルヴィエートで借りたアパートのテラスから見える風景。切り立った崖の上に築かれた街の様子がみてえとれる。夕陽に照らされると断崖が赤く燃えるような色になりとても美しいのだが、さすがにそれを墨で表すのは難しく、朝を狙った。遠景で小さく横長に見える町の右側を省略することで、右下の近景から斜めに展開する構図にして、上下に奥行きを持たせた。
路地からオルヴィエートの大聖堂のファサードを望む。4号ほどの小品なので路地の表現を極端に単純化してみた。
教会はとても印象的に見えてよいのだが、すっきりしすぎて少し冷たい感じがしたので、人の往来を加える。臨場感が出て、なかなか面白い小品になった。
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