2020年阪急展出品作品紹介4
先日阪急うめだ本店美術画廊にて篠原貴之水墨絵画展が開催されました。
今年は残念ながらコロナウィルスの影響から、足を運んでいただくことが難しい状況でした。
そこでお越し頂けなかった方にも、画像だけでもご覧いただければと思い、ブログでも出品作品を順次紹介してゆきたいと思います。
4回目は前回に続いて仏像を描いたシリーズからのご紹介。
描きたい人のために、描いた際意識したポイントを少し添えておきます。
静かな表情と優美な手のポーズが印象的な弥勒菩薩を、小品で描いた作品。
顔と手の質感を丁寧に作り込み、後は大胆に省略して小品の中にも広がりを感じられるように心がけた。
前回にも登場した雲中供養菩薩の中の違う仏像を描いたもの。
救いの手を差し伸べに現れたような背景の雰囲気が気に入っている。偶然を生かした水墨ならでは表現。
東大寺の月光菩薩のイメージ。タイトルにあるように合掌した祈りのイメージを顔の表情と手に託す。特に手の合わせ方や描き具合に神経を使った。リアルで即物的な手にならぬよう、そして手の中に少し含みを感じるように。カメラの自撮りで自ら月光菩薩になりきって、何度も手の合わせ方を試してイメージを固めてから描いた。
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