陶芸家 篠原ともみ 作家紹介
JUGEMテーマ:陶芸
篠原 ともみ ー暮らしの器ー
作品はすべて食器を中心とした使える器。ろくろから生れる薄手でシンプルな形と、窯変の微妙な釉薬の色合いが特徴です。
自身が使うことを前提に、料理をのせたくなる器、料理を盛って美しい器を常に心掛けた作品です。
“使っていただく人と常に顔の見える関係でありたい“と、個展と自宅兼工房でのオープンアトリエを中心に展示、販売しています。1客からでも、引き出物や記念品等の注文制作も受けたまわっています。
篠原 ともみ 略歴
1987年 京都教育大学特修美術科彫塑専攻卒業
1988年 同学専攻科を修了
1989~90年 イタリア国立ローマ美術学院彫刻科留学
1991年 彫刻から陶芸に転向
1993年 京都府立陶工高等技術専門校陶磁器成型科卒業
1992~94年 竹村工房(京都)にて作陶修行
1994年~ 京都の自宅に窯を築き作陶に専念
2003年~ 京都、嵯峨越畑に工房を移転
2012年 美山かやぶき美術館にて篠原ともみの器と李 京姫 のポジャギ展開催
篠原ともみ 連絡先
tel & fax : 0771-44-0374
mail : ashitagaarumeiharuyu@gmail.com
私にとっての作陶 (高校の同窓会記念行事としての展覧会あいさつ文より)
ごあいさつ
生野高校を卒業すると同時に大阪を離れ、京都に居を移し32年が過ぎようとしています。芸術の分野へ進みたいという漠然とした思いのもと進学し、大学では彫刻を専攻しました。彫刻をしながらも常に未だ見ぬもの、未だ知らぬ世界へと心魅かれイタリアへ留学。日本から遠く離れた地に身をおいて考えたのは、日本人としてのアイデンティティーとは何かということでした。
帰国後は、生活の中での物作りを…..と陶芸に転向し、京都の清水焼の専門校で学び直して、結局陶器が仕事となりました。京都の小さな町家に初めて窯を築いて今年で20年。20年という節目の年にこの同窓会での展示会という機会を頂けましたことを、とても嬉しく思っております。
皆もそうだと思いますが、本当に迷いながらの32年間でした。2003年に京都市の郊外、愛宕山の麓にある小さな里山集落–越畑- に住まいと窯を移し、自身が暮らしを愉しみながら“暮らしの中で愉しめる器”を作ろうと日々制作してきました。
日本人としてのアイデンティティーとは何か…..と若い日 異国で考えたこと、その答えを求めて今もこの地で暮らしているような気がします。
自然の中で子育てをし,小さな畑でささやかな野菜を作り、それを使って料理をして、自身が作った器に供してお客様を招く….。
地の人たちの生活の知恵を垣間見、教えを請うことも多く、ここでは生活全てに意味が有り、生活の全てが生きることであることを感じさせてくれます。
小さな器展 —里山に暮らして—を観て下さった方が、それぞれの32年間を振り返り、ともにこれからを見つめる機会になれば幸いです。
2014.11.23 篠原ともみ
(旧姓 中川ともみ)
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