ギャラリートーク イン 2014松屋銀座展 その3
2014年10月15日(水)~21日(火) 松屋銀座 7階 遊びのギャラリーにて開催致しました 篠原貴之 水墨絵画展で、来場者の方と作品についてお話した内容の幾つかを、ギャラリートークと題し、ブログでも紹介してゆきます。
今回は牡丹を描いた「白い花」について。
今回は牡丹を描いた「白い花」について。
「白い花」(ボタン)
会場では、この作品の前で立ち止まる人が多く、その人達の多くは、白い花を墨だけで描いてあるのか、それとも白い絵の具を使っているのか怪訝な表情で、目を凝らして見ていらっしゃいました。
正解は墨だけで、白い花の色は紙の色です。
水墨画では,白い色も全て墨だけで描くのはあたりまえのことなのですが、紙の白さが周りの濃い墨色とのコントラストで、より白く印象的に映るので、白く塗ってあるように思えるのでしょう。
でも作者が一番気を使っているところは、花の表情です。人を描くのと同じように、この花が語りかけている言葉にならない言葉をその表情から描き出したいのです。
この花を求めて下さった方は年配の男性でした。じっとこの絵の前で佇む姿から、きっとその方にもその声が聞こえたのだと思います。絵描き冥利につきる瞬間です。
正解は墨だけで、白い花の色は紙の色です。
水墨画では,白い色も全て墨だけで描くのはあたりまえのことなのですが、紙の白さが周りの濃い墨色とのコントラストで、より白く印象的に映るので、白く塗ってあるように思えるのでしょう。
でも作者が一番気を使っているところは、花の表情です。人を描くのと同じように、この花が語りかけている言葉にならない言葉をその表情から描き出したいのです。
この花を求めて下さった方は年配の男性でした。じっとこの絵の前で佇む姿から、きっとその方にもその声が聞こえたのだと思います。絵描き冥利につきる瞬間です。
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