1. HOME
  2. ブログ
  3. 2010年ヨーロッパの旅20ーポルトガルでひとを描くー

2010年ヨーロッパの旅20ーポルトガルでひとを描くー

前回ポルトガルを訪ねた時から、一度ポルトガル人の肖像画を描きたいと思っていました。
素朴で、はにかむ表情がどことなく日本人と相通じるものがあり、子供の頃祖父や祖母に抱いていた、ゆったりとして暖かく、懐かしい何かが、まだポルトガルのひとたちの中にあるのです。
ひとを描くというのは、どのようにモデルになってもらうか、なかなか難しいのですが、今回ワークショップで知り合ったテレーザさんというポルトガル人の作家が、相談にのってくれました。
私の描きたいような年配のひとがいる広場や市場、barや漁村などへ数日一緒に廻っていただきました。
描きたいひとが居ると頼んでくれ、その場で10分から15分ほどスケッチをさせてもらいます。
ポルト 漁村スケッチ
ポルト 漁村スケッチ
ポルト 漁村スケッチ
ポルト 漁村スケッチ
彼女は描いている間もモデルが緊張しないようにいろいろ話をしていてくれます。
ポルト 漁村スケッチ
初対面のモデルとの話は、時に深刻な様相を呈し感極まり涙を浮かべてしまうこともありました。
帰りに、話の内容をテレーザさんに聞くとほとんどが昔の話で、貧しかった当時の苦労話です。
ある漁師は3年の徴兵か、5年の北の危険な海での鱈漁かの選択に、鱈漁を選択し極寒の海での辛い日々を送った話を語ってくれました。
ファドのように溢れ出る悲しい話をテレーザさんが説明してくれたことで、今回の人物スケッチはより、印象深いものとなりました。
 

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

CAPTCHA


関連記事